ゾンビ映画で主人公がTシャツ着てるのが納得いかない

だって噛まれたらゾンビになるんですよ。プロテクトしろよやる気あんのか

「ワールド・ウォーZ」を見て「ゾンビ」とは何ぞやという原点に立ち返った★★★☆☆

『ワールド・ウォー Z』予告編 - YouTube

 

ワールド・ウォーZを見てきました。

 

いやー、これゾンビ映画だったんですね。

何度か劇場で予告編見てましたが、全く気付きませんでした。

 

聞けば、配給会社がゾンビ映画っていう事を極力伏せてプロモーションしてたんですってね。ナメてますね。

 

ゾンビ映画っていう事を隠して、ゾンビ映画だと知ってたら来なかったであろう人間を劇場に呼んでゾンビ映画見せるつもりだったって事ですか?バカじゃねーのか。

配給は東宝東和ですか。覚えとくからな!!

 

改めて予告見ましたけど、こんなん分かりませんわ。

めっちゃ人が追いかけて来てますけど、こんなん極限状態だったら全然ありそうですし。壁にアホみたいに人群がってますけど、キングダムとかだったらやってそう。

 

まあ、そんなこんなでね。次に映画館に行けるタイミングがあったらホワイトハウス・ダウンでも見ようかなあと思っていたのですが、予定変更ですよ。

ワールド・ウォーZ見ましたよ。

 

だって、一応このブログのタイトル「ゾンビ映画で主人公がTシャツ着てるのが納得いかない」なのでね!!

正直そこまでゾンビ映画好きなわけではないんですけど。

 

 

それで、見て来た感想なんですけど、うん。

うん。

 

うん?

 

面白かった・・と思います。

見ている最中は面白かったです!それは間違いない。

 

でも、観終わってしばらく時間が経過した今振り返ると、なんかパッとしない印象・・・。クライマックスが派手に盛り上がる展開ではなかったからかもしれませんね。

あとは急な場面転換が多すぎてエピソードの一つ一つが希薄になってしまったのかな?世界中を飛び回る映画なのでこの辺りは難しい所とは思いますが。

でもまあ見ていて緊迫感がありましたし、迫力もありました。

ホラー的な要素は控えめでしたね。

グロい描写は殆どなくて、ウォーキング・デッドでグロゾンビに慣れてしまった身としては物足りなくすら感じましたね。

 

 

以下、ネタバレを含みます。

 

 

 

とりあえずね、邦題かと思ったら原題も「WORLD WAR Z」なんですね。

コノヤロー、戦争なんてしてねえじゃねえかよ!

Zって、「もう次世界大戦なんて起きたらそれが最後だよ?Zだよ?」っていう意味かと思ったら、ゾンビの「Z」なんですね。

なんてこったい。

 

まあ、ともかく、いきなり世界中でゾンビが大繁殖してしまって、このままじゃ人類絶滅してしまうよ!ブラピが凄腕の調査員だからどうにかしてゾンビウィルスのワクチン作る抗体の調査してきて!

みたいな流れの映画です。

正確にはウィルスに詳しい研究者のサポートなんですが。

 

そもそも、ブラピが何者か良く分からない。国連の調査員で戦場とかそういう極限状態みたいな所を行って来てするのに優れたエキスパートらしいんですが、見ていてピンとこない。わざわざヘリで救助に来るくらいなんで、どんだけ凄腕なんだと思うんですが、マスターキートンの方が多分もっと凄腕だと思います。

 

何しろ、ブラピがヘタこいたせいで結構な人数死んでますよ。

車も人も入り乱れたパニック状態の街中で車カッ飛ばしてて、振り返って後部座席の子供に話しかけたりしてるんですよ。

「こいつよく事故んねーな」と思ってみてたらドッシャーン!って、そらそうだ。

 

車止めてスーパーで略奪して出てきたら「車がない・・!」って、お前、そもそもその車もパクった車だろうが!自分がパクれる車は人にもパクれるんですよ?

 

あとは音出したらゾンビに気付かれるって言ってんのに携帯ピロピロ鳴らしたりね。マナーモードにしとけよw

そのせいで何人死んでんのよ。

 

他にも色々あります。飛行機の中で手榴弾使って飛行機墜落したりね。

まあ、これは他にどうしようもなかったのかもしれませんけど。

 

人間味があると言えばそうなのかもしれませんけど、どう考えてもそこまで他の人と比べて凄い人には思えないんですよねえ。

 

で、ブラピ以外にもちょいちょい知ってる俳優さんも出演してるんですけど、これがまた扱いが雑なんですよ。

マシュー・フォックスとかデビット・モースとかね。こっちも身構えるじゃないですか。この人、重要人物なのかな?って。

全然重要人物じゃない!笑

 

おいいいい!

 

そういう意味ではメインキャラと呼べる登場人物は坊主の美人女性兵士だけですよ。この人こそ最初出たとき、ただのモブだと思ってたのに。

 

登場人物が雑っていうのは、何も俳優の扱いだけじゃなくて、登場人物一人一人の掘り下げが一切ないんですよね。

米軍の偉い人とか、ブラピの友人の黒人の人とか、マシュー・フォックスとかデビット・モースとか、途中にパーティーに加入した男の子とか、全体的に投げっぱなんですよ。男の子とか、いてもいなくてもいいくらいの投げっぱ。

そこらへんがドラマの薄さを感じさせて、手放しで絶賛できない物足りなさを感じさせてしまうのかもしれませんねー。

 

とはいえ、なにやら続編の製作が決定したらしいので、続編でまた話に絡んでくるのかもしれません。 最後、「俺達の闘いはこれからだ!」って言ってましたからね・・

 

 

とはいえ、要するにゾンビ映画ですから。ゾンビ映画に細かい人物描写なんかいらんだろう!っていう話もあるにはあると思うんですよ。

ゾンビ映画に大切なのはゾンビですから。

 

で、この映画のゾンビがどうなのかっていう話なんですが、「ゾンビもここまで来たかあ」という感じですかね・・・

 

ていうか、これはゾンビなんでしょうか?もはやゾンビとは何だったのかわからない。いつの間にかゾンビっていうのはウィルスの感染によってなってしまう感染者という扱いが定着してしまいましたね。バイオが走りなのかな?

 

この映画のゾンビ、元気なんですよ。とにかく元気。

全力疾走するし、壁とかグイグイ登ってくるし、タックルしてくるし。

バイオで言ったらゾンビというよりはクリ―チャーに分類される戦闘能力を有してますよ。しかも、噛まれたら10秒足らずに発症してゾンビになってしまいます。

なので爆発的に感染するんですね。

 

こうなってくると、確かに今までのゾンビ映画とはちょっと勝手が違います。

今までのゾンビ映画に出て来たゾンビって、タイマンなら勝てそうな空気あったじゃないですか。ノロノロしてるし。

 

今回、絶対勝てそうにありません。凄く早いんですもん。こんなん無理っすわ。

 

でね、しつこいですけどこのブログのタイトルは「ゾンビ映画で主人公がTシャツ着てるのが納得いかない」なんですよ。

 

僕が主人公だったら鎧着込みますよ。無理でもライダースジャケットとか、噛まれても大丈夫なように極力工夫しますよ。

 

ブラピはどうなんだっていう話なんですが、うーん・・・

腕に雑誌を巻きつけてみたり、対策しようという意思は感じるんですが、でもやっぱり微妙ですねー。私服じゃねえかよ。

お前軍人周りにいるんだから色々借りろよ!本気でやれよ!ヘルメットかぶれよ!!

お前らはちょっとゾンビをなめてる。そんなんで家族が救えるか!

 

というわけでやっぱり「Tシャツほど酷くはないけど到底納得いかない」という感じではございました。

 

 

なんだか文句ばかり書いてしまったような気はしますが、最初に書いたように、映画そのものは面白かったです。

ゾンビ映画と知って観たのであれば、観て損したとは思わないと思います。

グロくもなく、それでいてドキドキさせてくれる稀有なゾンビ映画だと思いますので、迷っている方は是非劇場で観る事をお勧めします!

 

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